チャットレディは個人事業主なので、収入が一定金額を超えたら確定申告をする必要があります。確定申告をする際に気になるのが経費です。
チャトレって何を経費として計上できるの?
そもそも経費って何??
経費とは、事業を行うために使用した費用です。チャットレディの場合は、家賃や通信費が経費となります。
確定申告では、収入から経費や控除額を差し引いて、課税の対象となる所得を確定します。経費が増えればその分だけ税金が減るため、ただしく計上したいものです。
今回は、チャットレディが確定申告で計上できる経費をわかりやすく紹介します。
チャットレディが計上できる経費一覧
チャットレディの経費は、収入の4割~5割程度が平均です。チャットレディが確定申告で計上できる主な経費は以下の9つとなります。
通信費、家賃、水道光熱費、衣装費、美容費、消耗品費、会議費・接待交際費、旅費交通費、新聞図書費
それぞれ詳しく解説していきます。
通信費
在宅チャットレディの場合、毎月の通信費を経費として計上できます。
仕事のみに使用している場合は全額経費となります。プライベート用と兼用している場合は、一部のみ経費として計上できます。目安は6割程度です。
家賃
在宅チャットレディで賃貸に住んでいる場合、家賃の一部を経費として計上できます。持ち家の場合は経費としては認められません。
家賃を経費計上する場合、業務で使う面積が3割なら、家賃の3割を要経費として計上できます。確定申告の際には、「床面積〇㎡分を業務使用」というように根拠が必要です。
水道光熱費
在宅チャットレディの場合、水道光熱費も経費として計上できます。水道代、電気代、ガス代などが該当します。
家賃と同様、仕事用に何割使っているかを計算する必要があります。
衣装費
チャット配信時に着用する衣装を新たに購入した場合、すべて経費として計上できます。
コスプレ衣装や変装用のウィッグはもちろん、チャット配信時に着用するなら普段着や靴下なども対象となります。
美容費
チャットレディは見た目が勝負なので、化粧品の購入費や美容院代などの美容費はすべて経費となります。エステ代や脱毛費もOKです。
美容整形や歯科矯正、ホワイトニングも経費で落とせる可能性があります。ただし、税務署が「経費として妥当」と認めるかはケースバイケースです。
消耗品費
消耗品費とは、仕事に使う道具の購入費です。チャットレディの場合、消耗品費として計上できるのは以下の通りです。
チャット配信に映り込む可能性があるなら、ソファや机などの家具、クッションなどの購入費も消耗品費として計上できます。
会議費・接待交際費
会議費は会議や打ち合わせの際に必要となる費用で、接待交際費は取引先への贈答や会食に必要となる費用です。
チャットレディの場合、以下のような費用が会議費・接待交際費として認められる可能性があります。
在宅チャットレディの場合、会議費・接待交際費はほとんどかかることはないでしょう。ただし、チャット配信中にパフォーマンスでお酒を飲む場合などの飲食代は対象となる可能性があります。
お客さんに「僕の誕生日だから一緒に乾杯しよう」と言われた経験があります。
その際にワインを購入したため経費として計上しました!
旅費交通費
通勤チャットレディの場合、事務所までの交通費を経費として計上できます。電車代、バス代、タクシー代、ガソリン代などが対象です。
ICカードを使用している方は、証拠として券売機で利用明細書を出力します。タクシー代やガソリン代を経費にする場合は、領収書をもらっておきましょう。
新聞図書費
新聞図書費とは、仕事に関連のある書籍の購入費、新聞の購読料などです。売れっ子チャットレディになるためには、お客さんとスムーズに会話をするスキルが必要となります。
「会話術を学ぶために書籍を購入した」「時事ネタに付いていくために新聞を購読している」などの理由があれば経費として認められます。
確定申告が必要ないケースとは?
チャットレディで確定申告が必要ないケースは以下の2パターンです。
- 年間所得が48万円以下
- 会社員の場合は、チャットレディの年間所得が20万円以下
確定申告が必要なのは、年間所得が基礎控除額(48万円)以上のチャットレディ。つまり、年間所得が48万円以下なら確定申告は必要ありません。
ここで注意してほしいのが、「収入」ではなく「所得」が対象である点です。
たとえば、年収が50万円あっても経費が20万円かかれば、年間所得は30万円です。年間所得が基礎控除額以下となるため、確定申告は必要ありません。
会社員で副業としてチャットレディをしている場合、チャットレディの年間所得が20万円以下であれば確定申告は必要ありません。
確定申告に知識は不要
確定申告に知識は不要です。パソコンやスマートフォンから簡単にできます。
以下のようなオンラインサービスやフリーソフトを使い、収入や経費を入力すればOKです。
申告方法は白色申告でも問題ありません。節税効果の高い青色申告ができれば理想的ですが、青色申告は複式記簿を付ける必要があり、白色申告よりも手間がかかります。
青色申告は最大で65万円が控除対象となります。
青色申告をするためには開業届の提出も必要なため、難しいと感じる方はひとまず白色申告でよいでしょう。
チャットレディの経費に関する3つの注意点
間違った経費を申告した場合、罰則が科される可能性もあるため注意しましょう。チャットレディの経費をただしく申告するために、以下の注意点をチェックしてください。
領収書を忘れずに残しておく
経費として計上する予定のものについては、領収書を保管しておきましょう。領収書は白色申告なら5年、青色申告なら7年の保管が義務化されています。
また、2022年の税制改革によって、副業(雑所得)でも領収書の保存が義務化されました。対象となるのは、前々年の副業収入が300万を超えるケースです。
仕事に使うもの以外は経費に計上しない
当たり前ですが、仕事に使うもの以外は経費に計上しないようにしましょう。チャットレディは経費の線引きが難しい仕事です。
例えば、衣類であれば大抵のものは経費として落とせる可能性があります。とはいえ、デートでしか着ない服の購入代を経費にするのは常識的にNGです。
開業届は必須ではない
チャットレディは個人事業主ですが、開業届の提出は必須ではありません。開業届を提出しなくてもペナルティーはないため安心してください。
開業届の提出すれば青色申告が可能となり、大きな節税効果が得られます。しかし、開業届の提出すれば、チャットレディを引退する際に廃業届を出さなくてはいけません。
青色申告に、引退時に廃業届…。何かと面倒ですよね。
今後何年もチャットレディをする予定の方なら開業届を出すメリットがありますが、お小遣い稼ぎ感覚でチャットレディをする方は不要です。
チャットレディの経費をただしく計上しよう
チャットレディの経費として計上できるのは、通信費や家賃など多岐に渡ります。「チャットレディの仕事に必要かどうか」という原則を守って、慎重に判断していきましょう。
判断に迷った時は、税務署に相談したほうが確実です。税理士による無料相談会などに参加してもよいかもしれません。